エナメル加工
概要
エナメル加工 とは、生地表面にエナメルの樹脂をコーティングする加工法のこと。コーティング加工の一種です。
基布はリアルレザー、フェイクレザー、ビニール、織物。ニットには基本的には用いません。
「エナメル」とは油ワニスと顔料を混合した塗料で、塗ると光沢感が出るのが特徴。光沢感や質感を損なわないために、エナメル製品のお手入れには専用のクリームを使うことが重要です。
エナメル加工の特徴
エナメル加工をすることで、これまで光沢感のなかった生地に美しいツヤを出せます。エナメル塗料は発色が良く、とても深みのある色を出せるのも魅力。
その高級感のある見た目は、普段使いはもちろんフォーマルなシーンでも活躍してくれるでしょう。
見た目だけでなく手触りが変化するのもポイントで、やわらかくなめらかな質感になるのです。
「エナメルバッグ」というと婦人用をイメージしますが、実はスポーツバッグもエナメル加工がされています。防水性が高く、汚れが付きにくく、また汚れても拭き取るだけで簡単にお手入れできることが理由です。
一方で、エナメルは高温多湿に弱いので注意しましょう。温度によって硬さが変化しやすく、温度が高いところに保管しているとひび割れてしまいます。
またエナメル素材同士を密着させたまま長時間放置したり、強い圧力をかけたりすると、素材同士が貼り付いてしまいます。
エナメル加工のメリット
- ゴージャスな光沢感・ツヤが出る
- 発色が良く、深みが出る
- なめらかな質感になる
- 防水性が高い
- 汚れが付きにくい、汚れを落としやすい
- お手入れが簡単
- 普段使いからフォーマルシーンまで活躍
エナメル加工のデメリット
- 高温多湿に弱い
- 温度が高いとひび割れやすい
- 素材同士を長時間密着させるとお互いに貼りつく
その他
- エナメル加工された皮革製品を「エナメル革」と言って、ハイブランドをはじめ人気を博しました。令和時代の今、エナメル製品はどこかバブルを思い出すアイテムとなっています。
- リアルレザーには自然由来のツヤ感がありますが、さらにエナメル加工をすることで、より艶やかでゴージャスな皮革になります。