キルティング加工
概要
キルティング加工 とは、2枚の生地を重ね合わせ、間に中わたや芯を入れてから縫い合わせる加工方法です。
そのまま縫い合わせてしまうと中わたが移動してしまうため、基本的には斜線と斜線がクロスする形で縫い合わせます。斜線以外にも、丸状やクローパー状など、ステッチに工夫をして縫い合わせる方法も。
間に中わたが入っているため、ただ単に2枚重ね合わせた生地よりも厚みが増し、わたの量によってはボリュームミーになることもあります。
キルティング加工の特徴
キルティング加工のされた生地はもこもことしており、ステッチの斜線がデザインのようにも見えます。中わたが入っているのでふっくらとしていますが、ステッチにより抑えているのでかさばるような感覚はなく、意外とコンパクトに折りたためます。
曲線状などステッチに工夫を施したものは、よりデザイン性も高まり、特にファッションとして人気。
さらに保温効果を高めてくれるので、薄くても暖かいアウターとしてお店に並んでいることも多いですね。もちろん、クッション性もしっかりあります。
こうした見た目のユニークさ、保温効果、クッション性などから、主にアパレルやインテリアに用いられています。
間に入れる中わたにこだわることで、より軽量でより快適なキルティングコートを作ることも可能です。
ただし質の悪い中わたを使うと、洗濯するほど、使用するほどに中わたが潰れてしまい、本来の保温性やクッション性が無くなってしまうので注意。
さらに、穴が空いてしまうとそこから中わたが出てきてしまうため、土台となる生地は耐久性のあるものを選ぶことが大切です。
キルティング加工のメリット
- ふっくらと厚みのある生地になる
- ステッチの部分が装飾になる
- 斜線、直線、曲線などステッチのデザインができる
- ステッチにより、あまりかさばらない
- 保温効果が高まる
- クッション性を持たせられる
- アパレルからインテリアまで活用可能
- 中わたにこだわることで質の高い製品を作れる
キルティング加工のデメリット
- 洗濯や使用により中わたが潰れることがある
- 破れた部分や糸の隙間から中わたが出てくることがある
その他
- キルティング加工の発祥は古代エジプトまでさかのぼり、もともとは鎧の下に身に付けるクッション材として作られていたと言われています。16世紀、ポルトガルがインドからキルティングの掛布団を輸入。その後17〜18世紀のヨーロッパで流行し、現在に至るまで技術が進歩してきました。