迷彩柄
概要
迷彩柄とは、自然に溶け込んでカモフラージュすることを目的として、アースカラー(ナチュラルカラー)を用いた不定形なまだら模様のこと。緑、茶色、ベージュなどの色が主流です。
元々は戦闘中に敵から発見されにくいように考えられた柄で、軍服の他、軍艦や戦車にも用いられていました。各国の軍で色柄が異なり、各国・各軍のシンボルにもなっています。
たとえば戦場が密林地帯の場合は緑を基調とした迷彩柄に、砂漠地帯の場合は茶色やベージュを基調とした迷彩柄が取り入れられ、実用的な意味合いが強い柄です。
それがベトナム戦争をきっかけにして、1970年初頭、一般人のファッションにも取り入れられるように。迷彩柄を取り入れたファッションを「迷彩ルック」「アーミールック」と言って、若者を中心に流行しました。
迷彩柄の特徴
迷彩柄は一見すると目立って見えるかもしれませんが、アースカラーが使われているため、実は自然に着こなすことができます。同じくアースカラーのカーゴパンツと合わせるも良し、ブルーデニムと合わせてもかっこよく、幅広い着こなしが可能です。
かと言って地味になりすぎることもなく、しっかりと存在感を放ってくれるのがポイント。ジーンズと同じように、現代のカジュアルファッションの定番柄です。
迷彩柄がファッションに取り入れられるようになってから、ピンクや黄色、青など、本来は使われなかった色も使われるように。カラフルで派手な迷彩柄は特に女性からの人気が高く、現代ではジェンダーレスな柄として浸透するまで至りました。
同じ色使いであっても、まだら模様の混ざり具合によって表情を変え、多くの種類があるのもポイント。
ただ迷彩柄は非常にカジュアルで「かっこよさ」「強さ」が強調される柄なので、きれいめスタイルやフォーマルシーンには適していません。使い方次第では派手に見えやすく、他の柄との組み合わせにも注意が必要です。
迷彩柄のメリット
- カジュアルファッションの定番
- 軍や戦士を連想させ、かっこいい雰囲気
- アースカラーなので着こなしやすい
- さまざまなアイテムと組み合わせやすい
- 地味すぎる・派手すぎることもない
- まだら模様の混ざり具合で表情を変える
- ピンクや黄色など華やかなカラーもある
迷彩柄のデメリット
- きれいめスタイル・フォーマルスタイルに不向き
- 他の柄との組み合わせに注意
その他
- 迷彩柄は別名「カモフラージュ柄」「カモフラ柄」「アーミー柄」とも呼ばれています。「カモフラージュ(camouflage)」とは「偽装」という意味。
- 迷彩柄の定番カラーである緑・茶色・ベージュは、草や木、土、砂粒などの色から来ています。単色で使うのではなく、それらをマーブルのようにブレンドすることで、人の目を騙して戦場で敵から見つかりにくい柄になったのです。
- 日本の自衛隊の制服にも取り入れられている柄です。自衛隊の迷彩柄は、緑を基調としたまだら模様の中に点々と茶色がアクセントとして混ざっているデザインです。