ガンクラブチェック
概要
ガンクラブチェックとは、ベージュ(薄茶)・黒・赤茶といった落ち着いた色味の3色で構成された格子柄・チェックです。上記の3色、あるいはそれに近い3つの色糸を使って、斜文織またはななこ織りします。
格子の構成はシェパードチェックと同じ。濃色の中に薄い色の斜線が見えます。(ただしシェパードチェックは2色)中には千鳥格子に近い形状のものもあります。
また格子の大きさも、大きなものから小さなものまでさまざま。スーツで用いられるのは黒や紺などメンズライクなカラーが多いですが、ガンクラブチェックはカラーが茶系で限定的なので、レディースにもよく取り入れられています。
ガンクラブチェックの特徴
ガンクラブチェックはイギリスの上流階級が好んで身に付けていた格子柄で、トラディショナルな雰囲気が漂います。使用する色は3色と多いですが、とても落ち着いた、そして非常にまとまりのある色なので、派手すぎることはありません。
クラシカルでエレガントな印象から、メンズスーツはもちろん、レディースのジャケットやパンツにも人気。
大きな格子のものはカジュアル寄りに、小さな格子はフォーマル寄りになるため、作りたいアイテムによって格子の大きさを変えるのも良いでしょう。
ただ、ガンクラブチェックの中でも「赤茶の赤みが強いもの」「縞の幅が大きく、色が濃いもの」など、やや派手めなデザインもあります。3色と決められた色であってもその種類は多く、目的や利用シーンに合わせたデザインを選ぶ必要があるでしょう。
また他のチェック柄同様、他の柄物との組み合わせ方にも注意しましょう。
ガンクラブチェックのメリット
- 落ち着いており、まとまりのある色味
- トラディショナル・伝統を感じられる
- 派手すぎないが、さりげない存在感がある
- クラシカル・エレガントな印象になる
- 格子の大きさや色味の調整により種類が豊富
- カジュアルにもフォーマルにも取り入れられる
ガンクラブチェックのデメリット
- 色は「茶系」と決められている
- 派手めのデザインもあるため柄選びは慎重に
- 他の柄物との組み合わせ方には注意
その他
- 当初は「コイガッハ」と呼ばれるチェック柄でした。1874年にアメリカの猟銃クラブ(gun club)の制服に使われるようになってから「ガンクラブチェック」と呼ばれるようになりました。
- ガンクラブチェックはシェパードチェックの派生。羊飼いが好んできていたシェパードチェックを、スコットランドの土地に馴染むように(目立ちにくいように)デザインされたものなのです。いわゆる「迷彩柄」「カモフラージュ柄」に近い位置付けかもしれません。