ボンディング
概要
ボンディング とは、2枚の布地を接着剤などで貼り付け、1枚の生地にしたもの。
やり方は一般的に、2枚の布地の間に接着剤を挟んで高温・高圧でプレスする方法です。接着剤にはポリウレタン樹脂が使われることが多いため、布地の柔軟性が損なわれる心配はありません。
同じ性質、あるいは異なる性質の織物同士はもちろん、織物と編物など異素材の布地を張り合わせることも可能です。
貼り合わせると厚地になるのがポイント。裏と表で素材が変わるため、多彩な素材を作り出すことができます。
ボンディングの特徴
ボンディングはハリ・コシの強い生地になるため、衣類では立体的なシルエットになります。
形状安定性があるので、体にフィットしなくてもキレイなシルエットを保ったり、洗濯しても型崩れしにくかったりなどのメリットが多いです。
また厚地で肉厚になるため、保温性も高くなり秋冬にピッタリ。仕立てる際には芯地や裏地が不要になるため、扱いやすい生地だとも言えます。
何より注目したいのが、異素材を組み合わせられるというバリエーションの豊富さです。表と裏で違う素材・違う色柄を接着することでリバーシブルにも使えますし、異素材ミックスの生地を楽しめますよ。
ただ、接着剤であるポリウレタン樹脂の性質上、洗濯やドライクリーニングの繰り返し、あるいは劣化などにより、剥がれやすくなることがデメリット。
また異素材であるがゆえに、伸縮性の違いによって片側に反り返ることもあります。ボンディングで貼り合わせる素材同士の相性の検討が必要です。
ボンディングのメリット
- ハリ・コシが強くなる
- 立体的なシルエットを保てる
- 形状安定性で型崩れしにくい
- 厚地で肉厚になる
- 保温性が高い
- 芯地や裏地が不要になる
- 異素材同士を組み合わせられる
- リバーシブルに使える
ボンディングのデメリット
- 洗濯、ドライクリーニング、劣化で剥がれやすくなる
- 伸縮性の違いにより片側に反り返ることがある
その他
- 「bonding」という名前の由来は「bond(接着)」から来ています。わかりやすいですね。
- 別名に「ボンディングクロス」や「ボンデッドファブリック」などがあります。
- ボンディングのように生地同士などを接着することを「ボンディング加工」といいます。