ゴブラン
概要
ゴブラン とは、つづれ織りで作られるとても芸術性の高い織物、あるいはゴブラン織りに似た織柄の総称です。
つづれ織りとは平織りの1つで、よこ糸は全幅を通らず、その色の部分だけを往復していきます。このよこ糸により美しく豪華な模様が表れるのが特徴です。よこ糸に数百色使うことでより複雑な模様を表現できますが、それなりに手間もかかります。
ゴブラン織りの代表的なものが、タペストリーなどの壁飾りです。
ゴブランの特徴
ゴブランの魅力はその芸術性の高さがあります。現代では衣類などにも使われますが、全盛期では芸術作品として並び、今でも鑑賞用で楽しんでいる人も多いほど。
生地は厚く重厚感があり、重さもあります。息を飲むような美しい模様は、まさに高級感品です。
絵画のような美しさがあるので、タペストリーやクッションカバー 、ラグなどの室内インテリアに使われることが多いです。衣料としては、硬さがあるのでジャケットやスカート、柄を活かしたカバンなどがあります。
風合いは硬く形崩れしにくいので、洗濯にも強いことがポイント。
美しく鑑賞用としても楽しめるゴブランですが、作るのに材料費も手間もかかることから、お値段が高いことがデメリット。
ただ最近では、ゴブラン織りによく似せた機械織りの生地も増えているので、コストを抑えたい人はこちらがおすすめです。
ゴブランのメリット
- 重厚感や高級感がある
- 肉厚で硬く、耐久性が高い
- 形崩れしにくい
- 色落ちしにくい
- 芸術性が高い
- 絵画のように美しく鑑賞用にも良し
- 室内インテリアに人気
ゴブランのデメリット
- 作るのに手間がかかる
- お値段が高い
その他
- ゴブランの発祥は、フランス・パリのゴブラン家が作ったタペストリーです。15世紀にできた染色工場の場所に、17世紀にタペストリーの国立工房が建ちました。現在のフランスでも、街に飾られるタペストリーやお土産屋さんなど、随所にゴブランの名残が見られます。
- 柄も一緒に織り込んでいくという点では、ゴブランとジャカードはよく似ています。ゴブランは平面ですが、ジャカードはより厚みがあり、模様が盛り上がっているようになっているのが特徴です。見比べてみるのもおすすめですよ。