ビエラ
概要
ビエラとは、綿と毛の梳毛糸を薄手に綾織りし、軽く起毛した生地。
綿と毛の比率もほぼ半々(綿45%、毛55%)となっていて、素材的には「フランネル」に近いです。中には綿の梳毛糸100%を使ったコットン ・ビエラもあります。
起毛しているといっても外観的には目立つほど起毛しているわけではなく、肌に触れる毛が心地良いと感じる程度です。そのため抜け毛も気になりません。
トップスやワンピースなど春秋向けの衣類から、その温もりを活かしたルームウェアや雑貨にも用いられています。
ビエラの特徴
ビエラは綿と毛を混紡して作っているため、両方の魅力を併せ持っています。似た素材に毛素材の「フランネル」がありますが、毛の暖かみと綿の肌馴染みの良さのバランスが良いのはビエラです。
風合いはふんわりとしており柔らかく、とても心地良いです。しなやかですが生地にコシがあるため、ドレープ性があります。
暖かみのある生地ですが薄手で軽く、秋口や春先に活躍してくれるでしょう。
家庭で気軽に洗濯できることも魅力の1つ。シワになりにくくアイロンがけも不要なので、おしゃれな普段着に向いていますよ。
ただ、綿と毛が約半々の比率が本来のビエラであるのに対し、実際に流通量が多いのは綿100%のコットン・ビエラなので注意してください。
またリラックスウェアに向いている一方で、汗ばみやすいためスポーツやアウトドアウェアには向いていません。
ビエラのメリット
- 薄手で軽い
- 毛の暖かみを感じる
- 綿の肌なじみの良さがある
- ふんわりとした風合い
- 柔らかく、触り心地が気持ち良い
- ドレープ性がある
- 秋や春に向いている
- シワになりにくく自宅で洗濯可能
ビエラのデメリット
- 流通が多いのは綿100%のコットン・ビエラ
- スポーツウェア、アウトドアウェアには不向き
その他
- 本来は綿45%と毛55%の組成で「フランネル」(毛100%)に近い風合いを持たせたものを「ビエラ」と呼んでいましたが、現在では綿や毛を起毛させた薄手の綾織物のことを全体的に指しています。
- 「ビエラ」は英国のウィリアム・ホーリンス商会の商標なので本来の名称は「ビエラ・タイプ」と呼びますが、現在では単に「ビエラ」または「ヴィエラ」と呼びます。
- お店で流通しているものの多くは綿100%のコットン・ビエラ。本来の綿と毛を混紡したビエラをお探しの方は、ぜひ生地問屋YAMATOMIにお問い合わせください。