コードレーン
概要
コードレーンとは、たて方向にストライプのような織柄(畝)のある平織物のこと。
たて糸に白糸と色糸と数本ずつ交互に配置します。その際、色糸には太い糸や引き揃え糸を使うことで白糸の部分よりも厚みが出て、たて方向に畝ができるという仕組み。またよこ糸に細くて白い糸を使用します。
畝の幅は約1mmと、とても細いです。そのため遠目でみると無地のようにも見えます。
色の組み合わせは青×白や赤×白など、爽やかな組み合わせがほとんどです。素材は綿・コットンを中心に、ポリエステルなどの化学繊維も使われます。
コードレーンの特徴
コードレーンの表面を見てみると、白い部分と色のついた部分で盛り上がりが異なり、凹凸があります。この凹凸のおかげで肌に張り付く面積が少なくなり、空気の通り道ができて、長時間快適に着られます。
風合いは張りがあり、やや硬め。触り心地はさらさらとしていてドライタッチです。見た目もストライプの織柄で、とても清涼感があることがポイント。
夏用のジャケットを始め、初夏から盛夏まで活躍するアパレル用品全般に使われます。
また色糸には先染め糸を使っているため、繰り返し洗濯をしても色落ちしにくいです。
気になる点としては、硬めの風合いなのでややストレッチ性に欠けることや、ストライプの織柄の主張が弱いので「ストライプ柄」としてのデザインには期待できないことが挙げられます。
コードレーンのメリット
- とても清涼感がある
- さらさらとドライタッチな触り心地
- 肌に張り付きにくく、快適な着心地
- 先染め糸なので色落ちしにくい
- シンプルで老若男女問わず使える
- 夏用アパレル全般に向いている
コードレーンのデメリット
- ストレッチ性があまりない
- 「ストライプ柄」の主張は弱め
その他
- 「コード(cord)」とは「ひも・たて畝」、「レーン(lane)」は「小道」という意味。ひものように細い小道が現れることから名付けられました。コードレーンは「コード織り」や「よこ畝織り」「変化平織り」とも呼ばれます。
- もともと「コードレーン」は商標名でしたが「コード織り」の代名詞として使われるようになり、現在は「コードレーン」も一般的な呼び名になりました。
- ややこしいですが、たて糸を太くしてたて方向に畝を出したものが「よこ畝織り」、よこ糸を太くしてよこ方向に畝を出したものが「たて畝織り」と呼ばれるので、一緒に覚えておきましょう。
- コードレーンと似た生地にサッカー生地があります。同じようにたて畝のストライプがありますが、サッカーの場合は「ちぢれ」によって凹凸が作られているという違いがあります。また、サッカーの方が薄手で柔らかいです。