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シフォン

概要

シフォンとは、極細の生糸を使って、たて糸とよこ糸を十字模様に交差させながら織った平織物です。最も薄い織物のひとつで、粗めに織っているため糸と糸の間に隙間ができます。

本来のシフォンは、精錬しない生糸を使用しているため、光沢は控えめでマットな質感になります。近年はシルクに近い特徴を持つレーヨンや、耐久性の高いナイロンなど、化学繊維のシフォン生地も増えてきました。

また片撚り糸(ほとんどの撚りのかかっていない単糸を2〜3本撚り合わせた糸)を使って平織りにするのが基本のシフォンです。近年は強撚糸を使うシフォンもあり、シボが表れるため「シフォン・クレープ」と呼ばれます。

シフォンを光にかざしてみると細かいメッシュがあることがわかります。

シフォンの特徴

糸と糸の間に隙間ができることで、生地の向こう側がはっきりと透ける“シースルー”な生地です。 生糸を使ったものはマットな質感ですが、化学繊維を使ったものの中には強い光沢を発するシフォンもあります。強撚糸を使ったシフォンはシボ感があり、より凹凸を楽しめる生地になります。

やわらかさの中に張り感もあり、ドレープが出やすいことが特徴。とても軽量で女性らしい雰囲気を醸し出しており、ドレスやベールなどウェディングアイテムに取り入れられることが多いです。

また弾力があるため、ぐしゃぐしゃに持ってもしわになりにくいです。

ふんわりとした風合いがかわいらしい生地ですが、とても滑りやすく取り扱いが難しい点には注意。滑り止めなどを用いて縫い付けたり裁断したりしますが、力を入れすぎると破れてしまいます。

シフォンのメリット

  1. とても薄手で透ける
  2. 軽量でふんわりとした風合い
  3. やわらかいが張りもある
  4. エレガントなドレープ性
  5. 弾力がありしわになりにくい
  6. 女性らしいアイテムに向いている

シフォンのデメリット

  1. 滑りやすく取り扱いがやや難しい
  2. 透けるため洋服にするには裏地が必要
  3. 男性向けアイテムには不向き

その他

  • 「シフォン(chiffon)」とはもともとフランス語で「ボロ布」「切れ端」のことで、ドレッシーな雰囲気とは程遠い意味を持っていました。そこから転じて「薄くてやわらかい」という、現代のシフォンの意味に変化しました。
  • お菓子のシフォンケーキの“シフォン”は、実は布地のシフォンのやわらかさにちなんでいます。
  • 似たようなシースルー(透ける)素材には「オーガンジー 」「チュール 」「ジョーゼット」があります。 オーガンジー:張り・ツヤと、硫酸仕上げによるシャリ感のある生地。 チュール:2本の糸を網目状に組み合わせる編み物。布地は六角形や菱形になる。 ジョーゼット:表面にシボ感のあるちりめん生地のひとつ。シフォンよりも硬めでシャリ感がある。

シフォンの向いている用途

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