アルパカ
概要
アルパカ とは、南米アンデス山脈の高原地帯に生息するラクダ科ラマ属の動物アルパカの毛、またはそれを平織りや斜文織りにした毛織物のこと。アルパカのほとんどはペルーで生産されています。
高級品とされているカシミヤよりも、実は流通量が少ない素材でもあります。特に「スーパーベビー」と呼ばれるランクは最も細い毛で、希少価値が高いです。
色はこげ茶が最も多く、白、黒、グレーなど約20種類もあり、他の獣毛に比べてカラー展開が豊富です。
アルパカの特徴
アルパカの毛は非常に細く、中心が空洞になっています。そのため空気を多く含みやすく、保温性に優れているのがポイント。セーターやマフラーなど秋冬の製品に使われている所以ですね。
光沢はありますが、モヘヤやアンゴラの上品な光沢感ではなく、力強い印象の光沢感です。また毛は細くてもとても強靭で、耐久性が高い素材。手触りはなめらかでゴワゴワしません。
長い毛足は絡まりやすいかと思いきや、滑りが良いため絡まりにくく、毛玉ができにくいこともポイント。
やや撥水性もあり、ニオイも残りにくいことから、お手入れは比較的簡単。とはいえ毎回洗濯機で洗うと摩耗は避けられないため、数ヶ月に1回クリーニングに出すようにしましょう。
また虫害を受けやすい素材なので、長期間保管する場合は防虫剤を利用しましょう。
アルパカのメリット
- 薄手でも保温性が高い
- 絹のような光沢感がある
- 摩擦に強く、耐久性が高い
- カラーが豊富
- なめらかな手触り
- ゴワゴワ・チクチクしない
- 毛玉ができにくい
- お手入れしやすい
アルパカのデメリット
- 希少価値が高く、高価(ランクによる)
- 虫害に遭いやすい
その他
- アルパカのランクは、ランクが高い順番に「スーパーベビー(別名:プレミアムアルパカ)」、「ベビーアルパカ」、「ファイン」、「ミディアム」となっています。
- アルパカに似た愛らしい動物に「ビクーニャ」がおり、その毛も織物として使われていました。乱獲・密猟が問題となったため、現在は捕獲禁止に。現在でもビクーニャの毛織物はありますが、商用の流通は制限されており、滅多に見かけることはありません。