アンゴラ
概要
アンゴラ とは、トルコのアンカラ地方(旧アンゴラ地方)が原産のアンゴラうさぎの毛を平織り、または斜文織りにした毛織物。毛そのものを指すこともあります。
アンゴラうさぎは一般的なうさぎより毛足が長く非常にふわふわして可愛らしい動物ですが、免疫力がとても弱く、室内飼育です。羊や山羊と比べると体も小さく、必然的に刈り取れる毛の量も少なくなります。よって、アンゴラは希少価値の高い素材なのです。
現在ほとんどのアンゴラは中国で生産されています。(市場の約95%)
高級品質の毛ですが、非常にデリケートで耐久性も低いため、ウールやアクリルなどと混紡して使用されることが多いです。
アンゴラの特徴
アンゴラうさぎの毛は毛足が長く、毛の中心が空洞になっていることが特徴。そのためツヤ感は絹やモヘヤを上回りますし、羽のように軽いです。
繊維そのものが純白なので、ピンクや水色などパステルカラーに染色しやすく、繊細に発色します。
その心地良い肌触りから、セーターやショールなど肌に触れる製品に活用されることが多いです。保温性・保湿性も高く、またふわふわした見た目なので秋冬のセーターの素材に人気。
やわらかくツヤがあり、素人目でも「品質が高い」と感じられるほどの高級感も。
しかしデメリットとして、摩擦に弱いことや毛が抜けやすいことなどが挙げられます。毛羽立ちやすく毛玉ができるため、お手入れはやわらかなブラシで優しくブラッシングしましょう。
秋冬の製品に人気の素材ですが、静電気が起きやすい点には注意してください。また虫害に遭いやすいため、保管の際は防虫剤を使用しましょう。
アンゴラのメリット
- 絹やモヘヤを上回る美しいツヤ
- ふんわりと軽い
- 保温性・保湿性が高い
- 綺麗なパステルカラーに染めやすい
- 心地良い肌触り
- 高級感がある
アンゴラのデメリット
- 摩擦に弱い
- 毛が抜けやすい
- 毛玉ができやすい
- 静電気が起きやすい
- 虫害に遭いやすい
- 全体的に非常にデリケート
その他
- アンゴラ山羊から作られる毛織物は「モヘヤ」といって、うさぎの毛のアンゴラと区別します。ややこしいですが、「モヘヤ」は山羊、「アンゴラ」はうさぎと覚えておくと簡単です。
- アンゴラの保湿効果はウールの3倍と言われていて、薄手でも非常に保温・保湿効果が高いです。乾燥しやすい冬にぴったりですね。