ホームスパン
概要
ホームスパンとは、原毛を手染めして紡ぎ、不揃いの毛糸を使って手織りした厚手の毛織物。糸の太さが均一でないだけでなく、縮絨もしないため手触りが粗いです。
ツイードの一種ではありますが、手織りしたものや素朴さがあるものを「ホームスパン」と呼びます。
現在は手織りに似せて機械織りしたものも多く出回っています。イギリスの伝統的な手織りの織物でしたが、イギリス本場では機械織りがほとんどです。
ホームスパンの特徴
ホームスパンは手織り(または手織りに似せた)のざっくりとした粗さが特徴。表面は決してクリアではなく、場合によっては乱雑さもありますが、その素朴感こそがホームスパンの魅力だと言えます。
また手触りも粗く、ナチュラルさや野趣あふれる雰囲気を楽しみたい人に向いています。独特の粗野な風合いの中には暖かみもあり、秋冬にピッタリです。
アイテムとしては、コートやジャケットなどのアウターから、マフラー、ストールといった暖かみのあるアイテム向き。
ただ肌に触れるとチクチクした触感が気になったり、蒸れてかゆくなったりすることもあるかもしれません。衣類にするには、表面がソフトなものを選ぶ、裏地を付けるなどの工夫が必要となりそうです。
ホームスパンのメリット
- ざっくりと粗い
- 素材そのものの手触り
- とても素朴で手作り感がある
- 野趣あふれる雰囲気
- 暖かみがある
ホームスパンのデメリット
- 肌に触れるとチクチクすることがある
- 蒸れやかゆくなることがある
- 特に肌が弱い人は注意
その他
- 「ホームスパン(homespun)」とは「家庭で紡いだ」という意味。手織り感あふれる素朴な印象がポイントです。
- もともとはアイルランドやスコットランドの農家で織られていた伝統織物でした。現在はその技術が各地で継承され、日本では北海道や東北地方で生産されています。
- ウォームビズが提唱されている現代においては、暖かなホームスパンで仕立てるスーツ、スリーピーススーツもじわじわと人気が出ています。