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チノクロス

概要

チノクロスは、20番手より細い綿糸の双糸、または単糸を用いて緻密に綾織りにした織物。もともとは軍服に採用されていました。

双糸を使ったものは厚手で粗く、硬い仕上がりに。逆に単糸を使ったものは薄手でしなやかな仕上がりになります。またどちらとも、カーキ色やベージュ色に染色されることがほとんどです。

単に「チノ」とも呼ばれ、この生地を使ったパンツとしてチノパンが有名です。双糸を使うか単糸を使うかで仕上がりが変わるため、カジュアルウェアから作業着まで幅広く用いられています。

チノクロスの特徴

双糸で綾織りしたチノクロスは目が粗いですが、ずっしりとした厚手で硬い風合いのため、とても丈夫です。そのため軍服や作業着に向いています。

単糸で綾織りにしたチノクロスは逆に薄手でしなやかな風合いを持ち、上品な光沢感も。光沢が美しいものほど高級とされ、カジュアルな雰囲気ながら高級感も持ち合わせます。それでいて価格はリーズナブルです。

どちらもしっかりと綾織りされているため、耐久性があり破れにくいのがメリットです。

またチノクロス特有のカーキ色やベージュ色は、どんなコーディネートにも合わせやすいカラー。普段着としてはもちろん、最近はおしゃれな作業着も話題です。

丈夫なので家庭でも洗濯できるのですが、シワになりやすいのがデメリット。洗濯時にはおしゃれ着コースにて、おしゃれ着専用の洗剤を使うのがおすすめです。

またほとんどのチノクロスには綿が使われており日差しによる変色が起こりやすいため、日陰に干すようにしましょう。

チノクロスのメリット

  1. 双糸のものは厚手で丈夫
  2. 単糸のものは薄手で高級感がある
  3. 耐久性があり破れにくい
  4. カジュアルだけど上品
  5. 手を出しやすいリーズナブルな価格
  6. カーキ色・ベージュ色が特徴的
  7. 幅広いコーデに合わせやすい
  8. パンツ以外にアウターやスカートなどにも向いている
  9. 家庭で洗濯可能

チノクロスのデメリット

  1. シワになりやすい
  2. 日差しによって変色しやすい

 

その他

  • チノクロスにはカーキ色やベージュ色が多いですが、もともと軍服に使われていたことが由来です。19世紀、インド駐留のイギリス軍がインドの大地に馴染むように黄色に茶色の混じった色に染色しました。一説ではカレーで染めたと言われています。ちなみに「カーキ(khaki)」はヒンズー語で「土埃」を意味します。
  • 「チノ(chino)」の名前は中国「China」が由来とされています。発祥は、スペイン語で「中国人」を指していたから、フィリピン駐留のアメリカ軍が中国から輸入したから、フィリピンにいた中国人農民が着ていたからなど、諸説はいくつかあります。

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