千鳥格子
概要
千鳥格子とはチェック模様の輪郭が崩れたもので、千鳥が飛ぶ姿によく似た2色の格子柄・チェックです。柄の1つ1つが尖っています。
元々は同数のたて糸とよこ糸を綾織りして作った織目の縞。イギリス発祥の伝統柄でもあります。現在は知名度が高まったことで、プリントのパターン図形として用いられます。
色の組み合わせは黒×白が最も多く、次いで茶色×白が一般的です。またより派手なものにはピンク×白、水色×白などもあり、こうした派手な色柄は特に女性に人気です。
千鳥格子の特徴
千鳥格子が小さいものは伝統柄として、クラシカルな印象に。一方で、大きいものはよりスタイリッシュな印象になります。
どちらともフォーマルな雰囲気があり、スーツやベスト、ワンピース、ジャケットなどに人気の柄です。高級感の漂う格子柄であるとともに、カジュアルにも取り入れやすいことがポイントです。
ただし柄の主張が強く目立ちやすいため、他の色や柄との組み合わせには注意が必要。
またプリントではなく1つ1つ綾織りして作るには手間がかかり、かかった手間に応じて価格も高くなりやすいです。
千鳥格子のメリット
- イギリスのクラシカルな伝統柄のひとつ
- モノトーンカラーで上品
- フォーマルな雰囲気がある
- カジュアルにも取り入れやすい
千鳥格子のデメリット
- 柄の主張が強く目立ちやすい
- 綾織りで表現するには手間とコストがかかる
その他
- 日本では「千鳥格子」と呼ばれていますが、外国では違った呼び方をされています。英語では猟犬の牙に見立てて「ハウンドトゥース(haund’s tooth)」、フランス語では鳥の足を意味する「ピエ・ド・プール(pied de poule)」です。
- 千鳥格子をコレクションに加えたブランドも多いです。たとえばChristian Diorのツイードスーツ、 Alexander McQueenの2009年コレクションなど。
- 日本において「千鳥格子」は縁起の良い吉祥柄とされており、茶道の名人・千利休も千鳥格子柄の茶道用具を使っていたといわれています。
- 千鳥格子を応用した柄には「グレンチェック」があります。イギリス皇太子エドワード7世にも愛された格子柄です。