ちりめん加工 シボ加工
概要
ちりめん加工・シボ加工とは、織物表面に細かいシボ(しわ)を作る加工法のこと。
シボを作る方法は、糸の性質を利用した方法・仕上げ加工による方法の2通りです。
1つめは、たて糸やよこ糸に強撚糸を使って平織りし、精錬する方法。2つめは、凹凸のあるローラーで布地をプレスし、表面にシボの模様を型付けする方法(エンボス加工)です。
エンボス加工の方が、仕上げでローラーでプレスするだけなので比較的安価になります。
ちりめん加工 シボ加工の特徴
表面にシボを作ることは、表面に凹凸をつけることです。そのため見た目はざらざらし、立体感が生まれます。
肌触りはさらりとしてドライタッチに。性能としては、肌に触れる部分が減って蒸れ具合を軽減できるでしょう。
また柄やシボのつき方によっては和風なイメージにもなることがポイントです。
本来は無撚糸と強撚糸を使ってシボを作る製法ですが、ローラーでプレスする製法が登場したおかげで、より安価にちりめん生地を手に入れられるようになりました。
しかしプレスの製法で作ったシボは、洗濯したり引っ張ったりを繰り返すことで、だんだん伸びて取れやすいです。
また、跡の残りにくい布地やキックバック性の強いニット地など、ちりめん・シボ加工を行いにくい、あるいはできない布地もあり、相性があります。
ちりめん加工・シボ加工のメリット
- 表面に凹凸ができ立体感が生まれる
- ざらざらとした見た目になる
- ドライタッチになる
- 着用時の蒸れを防ぐ
- 和風なイメージにもできる
- プレスする製法なら安価
ちりめん加工・シボ加工のデメリット
- プレスする製法で作ったシボは使用を繰り返すと取れやすい
- 布地によってはちりめん・シボ加工と相性が悪い
その他
- シボのある織物を総称して「クレープ」と呼びます。和名は「ちりめん(縮緬)」や「縮み」。また、中国ちりめんを真似して作った「クレープデシン」「デシン」など。
- 「シボ」とひとことで言ってもさまざまな種類があります。細かいシボの「ジョーゼット」、大きなシボの「二越ちりめん」「鬼ちりめん」、たて方向のシボがある「楊柳」など。