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塩縮加工

概要

塩縮加工とは、塩化カルシウム・硫酸カルシウム・苛性ソーダなど塩類の水溶液の中に生地を浸し、収縮させることで凹凸やシワを作り出す加工のこと。

綿(コットン)・絹(シルク)・麻(リネン )・キュプラ ・レーヨンなどの織物に塩縮加工ができます。元々は、絹が塩類の水溶液によって縮まる性質を利用したものなので絹でしか行えませんでしたが、苛性ソーダを使うことで、綿など他の生地にも加工できるようになりました。

塩縮にはさまざまな方法があります。

  1. 全体を塩類の水溶液に浸す方法
  2. 生地の一部にだけ糊状の液を捺染して塩縮する方法
  3. 紐などで縞ばった状態で水溶液に浸す方法
  4. 水溶液の種類を変えて硬さ・風合いを変える方法

きめ細かな凹凸や、逆にゴツゴツした岩のようなシワなど、塩縮と無塩縮など、さまざまな塩縮が可能です。

塩縮加工の特徴

塩縮加工によって意図的にシワや凹凸を作ることで、表情のある生地に仕上げることができます。しかも凹凸は半永久的に残るため、洗濯やアイロンでは簡単に無くなりません。

作れる凹凸の雰囲気も塩縮のやり方次第。洗いざらしのような自然なシワから、岩のようにゴツゴツ硬いシワまで表現可能です。ラフでリラックスした雰囲気にもできますよ。

手触りはシャリ感があり、凹凸により肌に触れる部分が少なくなるため、さらりとした肌触りになります。そのため男女問わず春夏のシャツ、パンツ、ワンピースなどに人気です。

また生地が縮み地厚になるほか、硬く強くなることも特徴。すでにシワがある状態なので洗濯後にシワができるのも気にならず、お手入れもグッとラクになります。

ただ、一度ついたシワを伸ばすことはできません。シワのないパリッとした状態で着られなくなるので注意しましょう。

苛性ソーダなどの水溶液は強い刺激を持っており、肌につくとただれてしまう危険な薬品です。加工の際には肌や顔を覆って、注意して扱いましょう。

塩縮加工のメリット

  1. シワや凹凸で表情を作れる
  2. 半永久的に残る
  3. 自然なシワ・硬いシワなど幅広く表現できる
  4. 凹凸できさらりとした肌触りになる
  5. シャリ感のある生地になる
  6. ラフでリラックスした雰囲気になる
  7. 生地が縮み地厚になる
  8. 生地が硬く、強くなる
  9. お手入れがラクになる

塩縮加工のデメリット

  1. シワは半永久的に残り元に戻せない
  2. 水溶液が肌につかないように注意

その他

  • 塩縮加工は「リップル加工」の1つ。リップル加工とは綿やレーヨンなど薄手の織物に苛性ソーダなどの液を付着させ生地を収縮し、ポコポコとした凹凸感を出す加工のことです。
  • 塩縮加工と同時に染色を行うことで、柄の部分だけ塩縮されるなどの応用も可能。アイデア次第でさまざまな表情のある生地に仕上げられます。

塩縮加工の向いている用途

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